塾講師から見える景色

京大卒の塾講師が感じたことを共有します。

塾のオンライン授業のメリットとデメリットを現役講師の視点から語る

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新型コロナウイルスの拡大で最早当たり前となってきたオンライン授業。

僕が勤務する個別指導の学習塾でもオンライン授業は導入されており、状況に応じてフレキシブルに対応しています。また、生徒の中にはスタディサプリなどのオンライン学習サービスを併用している方は多いです。

 

一方で、メリットだけではなくデメリットもあることも事実。実際、現場で働く塾講師として僕が日々感じていることをお伝えします。

 

オンライン授業は2種類のタイプがある

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まず一口にオンライン授業と言っても大きく分けて2種類のタイプがあるということを整理しておきましょう。1つは映像授業型のサービスで、もう1つは個別指導型のサービスです。それぞれについての特徴を詳しく紹介しておきます。

 

①:映像授業型

映像授業型のオンライン授業というのは東進ハイスクールスタディサプリに代表されるサービスのことです。月額料金が決まっていて自分の好きな時に好きなだけ授業を受けられるのが強みです。

 

また、どのサービスでも有名講師を集めているので授業の質は非常に高く、志望校に向けての対策を手厚くすることができます。専門のテキストが作られており、映像授業と併用することで高い学習効果を上げることができます。

 

②:個別指導型

講師対生徒が1対1や1対2といった一般的な個別指導の形態をそのままオンラインに置き換えた形です。集団形式ではなく双方向性を重視している授業なので、疑問に思ったことをその場で解消していくことができます。

 

画面共有などを活用することによって生徒のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。例えば、学校のフォローから受験対策まで幅広く対応が可能ですし、教材が生徒の手元になくても画面を見せることで同じ問題に取り組むこともできます。

 

オンライン授業のメリット

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次にオンライン授業のメリットについて日々感じていることを紹介します。大きく分けると4つのメリットがあると僕は考えています。

①:場所を選ばず受けることができる

まずは場所を選ばずに授業を受けることができるという点。家の都合で遠方に行かないといけないという場合などでもオンライン授業は受けることができます。生徒の中には超絶忙しく、移動中の車の中で授業を受けている子もいました…笑

 

流石にそれはやりすぎな気もしますが、通常の塾とは違い実際にその場に居なくても受けらる点は優れています。普通の塾では止むをえない事情でも休みは休みだとカウントされてしまうことも多いですが、オンライン授業を活用すれば授業を休まずに受けることができます。

 

特に映像授業型のサービスではいつでもどこでも同じ品質の授業を受けることができるので自分の予定に合わせて学習を進めることができます。

 

②:視覚的にわかりやすい授業

特に数学などを教えていて感じるのが、図などを使うことが大事ということです。幾何の分野だけではなく代数の分野でも図形的にどういう関数なのかを理解できるかどうかで数学への理解度はグッと深まります。

 

オンライン授業では図形をその場ですぐに描いたりすることが容易にできます。また、色ペンも何色も使うことができるのでパッと見てわかりやすい図を描くことができ、生徒にとっても視覚的にわかりやすい授業を行うことができます。

 

また、その他にも資料を共有したいときにその場で検索してそれを画面共有で生徒に見せたりということもでき、非常に便利だと感じています。映像授業型のサービスでは事前に編集もされていますし、より視覚的なわかりやすさが追及されていると感じますね。

 

③:教材をその場で共有できる

僕が働いている塾ではオンライン授業と実際に塾に来る授業が分かれており、生徒はどちらでも選ぶことができるシステムになっています。

 

そのため少し都合が悪かったりで急遽オンライン授業をする機会も多いのですが、生徒の手元やこちらの手元に教材がない場合でも画面を共有することで同じ教材を扱うことができます

 

特に生徒が学校教材のフォローをしてほしいというケースではこちらに教材がなく生徒から教材を事前にPDFで送ってもらったり、その場で共有するなどして対応しています。

 

④:感染対策ができて安心

新型コロナウイルスの感染拡大やインフルエンザなどにかかってしまった場合、実際に通塾しての授業が難しいというケースがあります。また、個別指導とはいえ塾に通わせて感染のリスクを増やしたくないと考える親御さんも多いです。

 

その場合にもオンラインなら感染リスクを取ることなく授業を受けて頂くことができます。現在のような状況だと特にこの理由からオンライン授業を希望されるご家庭が一番多いです。

 

オンライン授業のデメリット

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今まではオンライン授業の良い点について触れてきましたが、もちろん悪い側面もあります。塾講師側がどんな点で困っているのかを紹介しておきます。

①:集中できない、続かない生徒も

小学校低学年の生徒によく見られるのですが、そもそもオンライン授業だと集中できない子がたくさんいます。実地の授業ならその場で注意して直すこともできますが、そもそもオンライン授業だと先生を舐めている子が一定数いると感じます。

 

コロナ禍で学校でもオンライン授業が当たり前となり、「オンラインならサボっていてもいいか~」となってしまっているのでしょうか。そういったお子さんに集中して新しいものを教えるのは容易ではないです。

 

また、自分で学習しないといけない映像授業型は言わずもがなです。生徒の中でも映像授業は続けられないからという理由で個別指導に変えてきた子も多くいました。

 

②:生徒側の手元が見えない

また、生徒側の手元が見えないというのも大きなネックとなっています。丸つけを生徒に任せても自分ではできない子がいるからです。できたとしてもテキトーに丸をつけているのかちゃんと解説まで読み込んで理解しようとしているのかこちらでは判別がつきにくいというのが現実です。

 

ちなみに以前僕が担当していた子の中には、毎回テストをお願いされていたにも関わらず手元で答えを見てガッツリカンニングしている子もいました…自分1人でもある程度勉強しようと思っている生徒さんでないとオンライン授業を活用するのはなかなか難しいと感じます。

 

③:環境次第で時間のロスも

また、接続環境が悪いせいで時間のロスが生まれてしまうケースも多々あります。ご家庭によってネット環境は様々ですが、中には音声が途切れたように聞こえてしまうケースや何度トライしても全然接続ができないご家庭が結構あります

 

個別指導型のオンライン授業の場合は授業時間が決まっているのでこういったトラブルがあっても補填することがなかなか難しいです。ロスのことを考えると実際に教室に来て授業を受けてもらった方がいいのにな…というケースはいくらでもあります。

 

④:コミュニケーションがとりにくい

そして感じるのが実地の授業に比べてコミュニケーションがとりにくいということです。塾のスタイルにもよりますがうちの塾は生徒たちと雑談したりすることも多く、その日の様子や身に付けているものなどから話を広げていくことが多いです。

 

しかし、オンライン授業ですとなかなか相手の様子が分かりにくく、実地ほどうまくコミュニケーションがとれていないと感じます。個人的には塾はただ勉強を教えているだけではダメで、お互いをよく理解したうえで一緒に勉強していくことが大事だと思いますがなかなかオンラインだとそれができません。

 

結論:自分にあった塾のスタイルを選ぶのが大事

これまで色々とオンライン授業のメリット・デメリットについて考えていることを書いてきましたが、どんなサービスでもよい面と悪い面があります。

 

オンラインだと集中できないなら通塾というスタイルを取ったり、決まった時間に通塾するというのが難しいならオンライン授業を取るなど、自分の特性をよく考えて選ぶことが大事ですね。

 

気になるサービスに関しては多くのものが無料体験を実施しているのでまずはそちらでどんな様子かを見てみるのもいいでしょう。