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【古文】未然形と連用形の見分け方!動詞・形容詞を完全攻略。

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古文の勉強で超大事なのが単語の識別です。

これはどういう意味・形の動詞なのか、形容詞なのかというのは文法問題で頻出ですが慣れていないと自信を持って解けないと思います。

 

今回は未然形と連用形の見分け方にフォーカスして解説し、最後は練習問題も解いてもらいます。塾講師としての経験から動詞・形容詞ともに分かりやすく説明するので苦手な方はぜひ最後まで読んでみてください。

 

動詞の未然形と連用形の見分け方

まずは動詞の場合から見ていきましょう。入試問題でも「傍線部の活用形を答えよ」という問題で、未然形と連用形どちらなのかを聞いてくるタイプの問題は多いです。

他にもそれを踏まえて解釈まで聞いてくる問題もあるので絶対に身に付けておきたいところ。基本からちょっと難しいものまでありますが、全てマスターしてください。

 

①四段活用の場合

一番最初にやってほしいのは「ず」を付けて判別するという方法です。

古文の基本ですが、「ず」を付けたときに前がア段なら四段活用、イ段なら上二段活用、エ段なら下二段活用ですよね。例えば、「書く」なら「書かず」となるので四段活用、「受く」なら「受けず」となるので下二段活用と判別することができます。

 

「ず」は未然形接続なので、ア段に接続するなら四段活用動詞だということが分かります。四段活用動詞は未然形がア段、連用形がイ段なのでこれで識別は完了です。

 

例)

「妹が名を呼びて袖を振りつる」

→「呼ぶ」は「ず」をつけると「呼ばず」とア段になるので四段活用。

→「呼び」はイ段の音なので連用形だと判別できる。

 

②上二段・下二段活用の場合

四段活用動詞の場合は①の判別方法だけで大丈夫なのですが、問題は上二段と下二段活用のときです。上二段は「i / i / u / uる / uれ / iよ」と活用し、下二段は「e / e / u / uる / uれ / eよ」と活用するため未然形と連用形が同じ音になってしまうのです。

 

この時の見分け方としては下についている助動詞と助詞などに注目するのが一番です。

つまり、下に付いているものが未然形接続なのか連用形接続なのかを覚えておかないと説くことができないということです。

 

主な未然形接続の助動詞と助詞は下の通りです。一度に覚えるのは難しいかもしれませんが1つずつマスターしていきましょう。

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形容詞の未然形・連用形の見分け方

動詞だけでなく形容詞でも未然形・連用形で悩む方が多いようです。

形容詞の場合、まず本活用とカリ活用によって意味合いが違ってきます。基本的にはカリ活用の方が出題されると思いますが、ここでは念のため両方に触れておきます。

 

①本活用の場合

ここで本活用と呼んでいるのはク活用とシク活用のことです。

ク活用なら「く / く / し / き / けれ / 〇」となり、シク活用なら「しく / しく / し / しき / しけれ / 〇」という風に活用します。これを見れば分かると思いますが、未然形と連用形が同じですよね。

 

上二段・下二段活用と同様に、この場合は下に付く語によって判別するしかありません。ただし、形容詞の場合はカリ活用の後に助動詞が付くと決まっていることには注意してください。つまり、本活用の場合は下に助動詞は付かないので助詞の接続によって判断することになります。

 

②カリ活用の場合

カリ活用の場合は「から / かり / 〇 / かる / 〇 / かれ」または「しから / しかり / 〇 / しかる / 〇 / しかれ」という風に活用していきます。この場合は未然形と連用形の形が異なるのですぐに見分けられます。つまり、形容詞の活用の仕方をしっかり覚えておけば大丈夫ということです。

 

また、上でも確認しましたがカリ活用の後には助動詞が続きます。助動詞が何に接続するかを利用して形容詞の未然形・連用形を判別することも可能です。

 

未然形・連用形の識別を練習しよう

未然形と連用形の識別はわかってもらえたでしょうか。

まだ微妙という方のために練習問題を用意してみましたので取り組んでみてください。

 

問題:次の赤字の語の活用形を答えよ。

①風も吹かず。

②来栖野といふところを過ぎて…

③男、帰りにけり。

まほしくおぼゆる。

恋しくば尋ね来てみよ…

 

解説

①正解は未然形。「ず」が接続しているので四段動詞未然形と分かる。

②正解は連用形。「て」が接続しているので連用形。「過ぐ」は下二段活用。

③正解は連用形。「に」は完了の「ぬ」の連用形で、「ぬ」は連用形接続。

④正解は未然形。「まほし」は未然形接続。「見る」は上二段活用動詞。

⑤正解は未然形。「ば」は未然形につく接続助詞。

 

さて、すべてできたでしょうか。間違えてしまったところはしっかりと復習をしてマスターしていきましょう。

 

まとめ

動詞はまず「ず」を付けてア段なら四段活用となり未然形と連用形の識別は容易ですが、上二段・下二段活用のときは下に続く助動詞・助詞から判別するしかありません。そのため、助動詞と助詞が何形に接続するのかを覚えることが大事です。

 

形容詞の場合は本活用の時は下に続く助動詞と助詞から判断する必要がありますが、カリ活用の場合は未然形と連用形の識別は容易です。形容詞の場合、まずは活用の仕方をしっかりと頭に叩き込みましょう。