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「古文上達45」の評価と使い方。早稲田からGMARCHまでコレ1冊で十分?

受験界ではもはや定番の参考書となっている「古文上達45」。僕が受験をしていた約10年前からずっとスタンダードな教材であり、改定もほとんどされていないというまさに完成された教材です。

 

正直なところ、この1冊を極めてしまえばGMARCHや早稲田・慶應レベルの問題にも太刀打ちできる基礎力が付きます。といっても本書だけでは合格するのは難しいので、「古文上達45」を終えた後に何をすればいいのかもお伝えします。

 

古文上達45の特徴

本書は3つのパートに分かれていて、①文法整理編、②問題演習編、③解答解説編があります。①の文法整理編では文法の詳しい解説と練習問題が載っており、自分がちゃんと文法事項を使いこなせているかのチェックができます。この文法の説明はかなり細かく、例えば完了の助動詞「ぬ」と「たり」のニュアンスの違いまで解説してくれています。

 

また、その次の②問題演習編では物語・説話・歌論など幅広い題材の読解問題を演習することができます。問題の種類もかなり多く、識別問題、動詞などの説明問題、内容理解問題、記述問題などが収録されており、私立入試だけではなく国公立大学の入試まで戦える内容です。

 

そして、別冊になっている③解答解説編では本文のストーリーを簡潔にまとめてくれている「あらすじ」、全文訳が付いており、じっくり読むことで内容理解は十分にできるでしょう。ただ、古い参考書だからか品詞分解や読解のポイントなどの紹介は少なめで、ある程度古文に慣れた人が使わないと切れ目が分かりにくいところはあります。

 

古文上達45のレベル感

レベル感としては共通テスト~私立・国公立2次試験までの基礎力といったところです。これだけで早稲田やGMARCHに合格できるかと言うとそれは厳しいと思いますが、どの大学を突破するにしても基礎的な力を養うことは十分に可能です。

 

後ほど教材なども併せて詳しくお伝えしますが、「古文上達45」で基礎固めをする→志望別のレベルの参考書→過去問といった風に問題集を進めていくことで、合格レベルまでの実力をつけることができます

 

古文上達45の評価

「古文上達45」を5段階で評価してみると以下のようになりました。

問題量:☆☆☆☆☆

難易度:☆☆☆☆

 解説:☆☆☆

 付録:☆☆

コスパ☆☆☆☆☆

これ1冊で演習量・問題のパターンをまかなえる1冊で、難易度も基礎レベルのものから国公立のような記述問題も散りばめられていてとても良い参考書だと思います。価格も1,000円+税という参考書の中ではかなり安いほうで、コスパはかなり高いと思います。

 

ただ、先ほども少し触れましたが解説はちょっと弱いところがあり、品詞分解がある程度自分で出来ないと独力で進めるのはキツイかもしれません。その場合は塾や学校の先生に質問をして、ちゃんと解消するようにしましょう。

 

付録に関しては活用表が載っているくらいですが、各文法問題のところに「集中講義」という形でコラムや文法の超詳しい説明が載っているので、正直他の参考書よりも得られる情報は濃いです。古文の参考書に迷っているならぜひ手に取ってほしい1冊です

 

古文上達45に対する疑問

「古文上達45」はとても良い参考書なのですが、実際に塾で教えていて生徒たちからも聞かれることが多い質問をここで紹介し、解消していきたいと思います。

 

質問①:いつから使い始めればいいの?

もちろん人にもよりますが古文というものが何となくわかってきた高校2年生くらいから使用し始めるのが良いと思います。「遅くても間に合う」と言っている人はいますが、早いうちからコツコツやっていきましょう。

 

といっても文法が全く固まっていないという人は同時に「ステップアップノート30」などを進めて、文法を固めていくことがマストです。その際は文法の勉強の比率を高くする→理解できてきたら読解の比率を上げていくという風にしましょう。

 

質問②:特にどこが重要なの?

助動詞・助詞・敬語のパートが大事です。古文の入試問題では助動詞の識別問題が高頻度で登場します。また、主語が変わりやすい・変わりにくい助詞、仮定条件なのか確定条件なのかを見抜けないと文のつながりが読めません。

 

また、敬語は古文において超重要です。尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つを区別して、「誰から誰への敬意なのか」を知らないと主語が判別できないからです。「古文上達45」は敬語だけで5章分もあり、これをやっておけば敬語問題は大体クリアできます。

 

質問③:復習はどうやればいいの?

一番おすすめなのは、一度問題を解き終わった後、ノートに本文を写すorコピーを張り付けてそこで品詞分解・和訳をしていくということです。その際、分からない単語と文法はちゃんとメモしておき、何度も見返して復習するようにしましょう。面倒くさく感じるかもしれませんが、これをやっていくことで古文の力は爆上がりします。

 

また、原文を見ながら音読するというのもおすすめの復習法です。ちゃんと品詞分解していればつらつらと音読できるはず。逆に詰まったりするところがあればそれは理解できていないということになります。古文の音読については詳しく別記事でまとめているのでコチラも参考にしてください。

>>古文の音読は効果アリ!やりかたとコツを伝えます

 

質問➃:古文上達45だけでいいの?

結論から言うと、「古文上達45」だけでは足りません。もちろん基礎固めにはうってつけの参考書ですが、自分の志望校に応じたレベル感の問題集+過去問に取り組む必要があります。

 

例えば、私立なら日東駒専レベルなのか、GMARCHレベルなのか、早慶レベルなのかで違ってきますし、国公立でも記述問題の方式は大学によって大分違います。「古文上達45」で基本を固めてから自分が受けるレベル帯の問題集を進めて、赤本に入っていくのがオススメです。具体的な参考書は次を参考にしてみてください。

 

古文上達45の後に取り組みたい参考書

「古文上達45」の後に取り組みたい参考書をレベル別に紹介します。何を使ったらよいか分からないという方は次のものから選んでください。

オススメ1:ポラリス①・②

スタディサプリの岡本梨奈講師が監修しているテキスト。品詞分解や解説などが超充実しているので、古文がちょっと苦手という方も十分に受験レベルまで引き上げてくれる参考書です。詳しくは別記事でまとめているのでそちらも参考にしてみてください。

>>ポラリス古文1・2の評価と効果的な使い方を現役塾講師が解説!

 

オススメ2:全レベル古文③・➃

ポラリスと同じくらいのレベル帯ですが若干難しめの問題がそろっているのが全レベルシリーズの古文です。解説がしっかりしていることに加えて各設問の得点が分かるようになっており、どれくらい取れば合格できるのかの目安も参考になります。こちらも別記事で紹介しているので気になったらチェックしてみてください。

>>全レベル問題集古文3の評価と効果的な使い方をレビューしてみた。

 

オススメ3:有名私大古文演習

GMARCHレベルまで網羅している参考書です。問題数が20問と多い割に1,000円程度と良心的な値段設定。「ポラリス」や「全レベル古文」を終えて演習量を稼ぎたい場合にオススメの参考書です。

 

ちなみに、この参考書より1段階レベルが高い「難関私大古文演習」もあります。こちらは早慶レベルまでをカバーしているのでより高いところを目指す人は取り組んでも良いテキストです。

 

まとめ

「古文上達45」は10年以上人気の完成されたテキストで、文法と読解の基礎を固めるには最適の教材だと思います。一方で基礎固めをした後は、自分の志望に応じて対策をしていく必要があるので、他のテキストに移っていくのがいいでしょう。そして充分に演習を積んだ後は赤本に入っていき、志望校の問題形式に慣れていくのが効果的です。

 

このように「古文上達45」は古文の初心者~中級者の基礎固めとして利用してみてください。