塾講師から見える景色

京大卒の塾講師が感じたことを共有します。

【現代文】センスは必要なのか?僕の考えをすべて伝えます

現代文ができる=国語のセンスがあるという論調をよく耳にします。確かに特に勉強をうしなくても試験で高得点を連発している人を何人も見たことがあります。一方で、「現代文は感覚的なものではない」と声高に言い続けている方もよく見かけますし、実際に「現代文 センス」で検索するとそういった論調の記事がたくさん出てきます。

 

これはいったいどっちが正しいのでしょうか。僕自身学生の頃からこの手のことはよく考えてきました。塾講師として生徒に教える立場となった今でも考えている問題ですが、現代文=センスというのが暫定的な僕の結論です。

 

でも、「じゃあセンスがない人は諦めないといけないんですね…」と早とちりをしないでください。なぜならそれは鍛えることである程度身に付けることができるからです。一つ一つ解きほぐしていきたいと思います。

 

現代文はセンスだと言える根拠

まず現代文=センスと言えるのはなぜでしょうか。それは現代文も他の勉強と同じだし、もっと言ったらスポーツや芸術と同じだからです。

 

分かりやすく言えば、スポーツの世界でトップアスリートに慣れる人は明らかにその分野のセンスを持っていますよね。もちろん、本人の努力もあると思いますが仮に一般人が同じだけの量の努力をしたとしても彼と同じプレーができるとは到底思えません。同じ努力量を投下したときに明確な差となって出るもの=センスだと僕は思っています

 

スポーツなどと同様にどんな勉強も必ず向き不向きがあります。例えば、小学校や中学校・高校で同じ授業を受けていたはずなのにテストではやたらと点数が良い子っていますよね。塾にも行っていないし、対して勉強もしていないのに…こういった差が生まれるのはその子の向き不向き=センスによるものと考えるのが自然だと思います。

 

現代文も人間の行為である以上、仮に同じだけの勉強量をこなしたとしても絶対に個人差が生じ、センスが良い人は高得点を連発できる言語の感覚を持っているのは事実だと僕は考えています。ただ、唯一の救いとしてこのセンスというのはある程度までは鍛えることができます。それは現代文が論理に則って書かれているものだからです

 

結論:現代文のセンスはある程度上げられる

論理に従って書かれているということは、論理=ルールにちゃんと従うことができれば誰が読んでも同じ結論が出るということです。もちろんそれは数学ほど厳密なものではないですが、そもそも筆者も何かを伝えようとして文章を書いているわけですから、読み手が理解できなければ意味がありませんよね。

 

ただ、野球のルールが分からないと野球の試合を見ても何をしているのか分からないように、現代文もルールを勉強しないと何を言っているのかさっぱりです。このルールを(意識的にしろ無意識にしろ)把握しているかどうかが現代文のセンスだと思います

 

現代文にはセンスが関わりますが、入試におけるルールを勉強するすることで十分に戦えるだけのセンスを身に付けることができます。

 

現代文のセンスが向上する方法

現代文は個人差=センスの差が確かに存在しますが、それは論理=ルールを勉強することである程度身に付けることができます。そのためには論理の流れを意識的に追いかけて自分のものにしていくという態度が必要不可欠です。具体的にどのようにセンスを身に付けていくのかおすすめの方法は次の3つです。

①:用語レベルで理解をする

②:入試現代文の読み方を勉強する

③:問題を解いて理解を確かめる

①:用語レベルで理解をする

当たり前ですが言葉を知らないと何を言っているかさっぱりわかりません。僕らは日本語ネイティブですが知らない用語が連発されると思考停止に陥り、内容は全く入ってこないのです。

 

例えば、

J.p.サルトルの「嘔吐」を実存主義の観点から分析すると、彼が後年語ったヒューマニズムへの肯定という点で一見矛盾が生じているように思われ、実際に痛烈な批判を浴びることがある。

とか言われても「サルトル」・「実存主義」・「ヒューマニズム」などの用語が分からないと文章全体で何を言っているのかが頭に入ってきません。もちろん、専門的すぎる用語には註釈が付いていますが、基本的な現代文のキーワードは参考書を1冊勉強してインプットしておきましょう。

 

②:入試現代文の読み方を勉強する

そもそも、入試現代文の読み方というのは学校ではなかなか教えてもらえません。学校の国語は作品を分析して見ていくものですが1作品に何時間も費やして理解していくというタイプの授業ですよね。

 

ですが実際の入試で求められているのは「限られた時間内でいかに矛盾の無い選択肢」を選べるかという読み方であって、これは学校の国語の授業とはまったくアプローチが違います

 

そのため入試用の現代文の読み方を押さえていくことが必要不可欠です。おすすめの参考書としては「田村のやさしく語る現代文」や「教養としての大学受験国語」など。記述も含めてもっと高いレベルに挑戦したいという場合は「入試現代文のアクセス」や「現代文と格闘する」などをおすすめします。これらの教材の解説をよく読んで、入試現代文の解き方・考え方を頭にインストールしてください。

 

③:問題を解いて理解を確かめる

用語と解法をある程度身に付けたら実際の問題を解いていきます。ここでの注意点は「絶対に問題を解きっぱなしにしない」ということです。問題を解いたら自分の読み方が合っていたのか=論理的に考えることができていたのかどうかを確かめるようにしてください。

 

具体的にはまずは問題を解いて丸つけをしたら解説を読むのではなく自分で解答の根拠を探してみる→解説を読んで解釈が合っているかどうかを確認するという流れを繰り返してください。

 

現代文の復習方法については別記事でさらに詳しくまとめているのでそちらも参考に。とにかく絶対に復習をして論理的な読み方を身に付けていかないと現代文のセンスは磨かれません。

>>【いらない?】現代文の復習方法と効果を100%伝えます

 

まとめ

スポーツが上手い人、歌が上手い人、芸術的な才能がある人が明らかにいるのですから現代文に向いている=センスがあるという人は確実にいると思います。

 

ただし、入試現代文においては論理=ルールが存在しそれを学んでいくことで入試レベルで闘えるセンスは十分に身に付けることができます。そのためには用語と入試現代文の読解方法を学び、復習を行って流れをたどるという勉強を繰り返してください。そうすれば、合格レベルの力を身に付けることができますよ。